移動・嵩上げ工事
土地区画整理事業等に伴って建物を移動させたり、歴史的な価値のある貴重な建物の維持・保存のために、建物を解体せず、そのままの状態で移動する工法です。
かつては「曳家(ひきや)」と呼ばれ、ころ(円筒状の道具)を使って人力で行っていましたが、現在、あけぼの産業では、油圧ジャッキを利用し、コンピューター制御によって安全かつ10ミリ単位の正確さで予定された位置まで移動します。
大まかな手順
① 建物の下を少しずつ掘り進めながら、基礎下に油圧ジャッキ・構台を設置し、建物を支える。
② 基礎下に建物の移動予定位置までレールを敷き通し、油圧ジャッキを開放して建物荷重をレールに移行する。
③ 水平移動用の油圧ジャッキで少しずつ予定位置まで押し続ける。
④ 建物が予定位置に来たら、基礎下に構台を設置し、建物荷重をその構台に移行する。
⑤ 油圧ジャッキ・レールを撤去し、基礎下及び建物周囲を埋め戻す。
ホテルオークラ東京の改修工事に伴い
移動する「大倉集古館」
複数の水平ジャッキを同時に使うことで
建物を少しずつ動かす
土地区画整理事業等に伴い
一般住宅を50メートルほど自宅を移動
動画 移動・嵩上げ
Ⓒ Akebono